2013年11月12日

映画評論家になりたかった・・・・(笑)












スティーブ・ジョブズを観てきたと書きました。
ホントに久しぶりの映画館でした。
こんな山の上に住んでいたら、なかなか行けない・・・とか言っていたのですが、やはり映画館はいいですね。
前回も書いたのですが、実は私子供の頃映画評論家になりたかったんです。
当時の淀川長治さんに憧れていました。
淀川長治さんは、どんな映画を見ても決してけなしませんでした。
彼の映画への持論は、どんなにつまらない映画でも必ずいい所がある!という事でした。
ストーリーがダメでも映像が綺麗、俳優がダメでもファッションがステキ、
どうしてもつまらない映画でも、あの俳優のちょっとした仕草が良かった等々・・・・
必ずどこかいいところを(ご自分の好きな所を)見出すんですね。
映画を制作するには莫大なお金も必要です。作る側はいい加減な気持ちでは作れません。
世間から駄作と言われた作品だとしても、製作者側としてみれば「これでよし!」と思って配給しているはずです。
そんな製作者に対しても、愛情を注いでいたのだと思います。
私もその影響を受けて、映画を見る時には細かい部分迄見るようになりました。
俳優のひとつひとつの動き、仕草、映像の綺麗さ、室内では家具や装飾品の一つ一つ、流れる音楽、タイトルバックの見せ方、そして勿論ファッションも・・・・
そうして見ると、ホントにつまらない映画ってないんです。
私が1番映画を観た時期は中学、高校時代。
年間150〜200本くらい観ました。(テレビの放映も含めてですが)
見た後必ず感想文のようなものを書いていたので、どれだけ見たかが分かるんです。
そのノートは今は何処に行ったのか分かりませんし、映画を観る時に必ず買っていたパンフレットも何処かにいってしまいました。
でも記憶に中に映画って残っているんですよね。
アラン・ドロンとマリアンヌ・フェイスフルの「あの胸にもう一度」なんてストーリーも覚えていませんが、アラン・ドロンが手のひらに置いたタバコをポンと投げて口に咥えるシーンとかカッコ良くて、ずいぶんマネをしたものです。
(白状します。私高校生からタバコを吸っていました。(笑))
日本映画の「はなれ瞽女おりん」のなんと美しい映像美!
ルキノ・ヴィスコンティの映画に登場する家具の素晴らしい事!!
白黒の映画なのにカラー映画だと思いこんでしまう程、ファッションが素敵だったサブリナ。(私がアパレルの世界に入ったのも、この映画の影響でした。)
本当に細かい所でも何か見つけると、それが印象に残ってたりするんですよね。
ストーリーはすっかり忘れてしまったり、誰が出ていたのかも忘れてしまっても・・・・
そういうものが沢山蓄積されていって、人間としてのキャパも広がると思っています。勿論映画からだけではありませんが、それでも映画からは沢山の事を学ぶ事が出来ると思っています。

話がそれましたがそういう物の見方を、私は淀川長治さんの映画論から教わったと思います。
人に対してでも、そうです。
淀川長治さんが良く言っていた言葉に、「私は今まで嫌いな人に会ったことがありません。」というのがあります。
人に対しても映画と同じように見ていたのですね。
「あいつって嫌なヤツだよな」って言われてる人でも、何処かに絶対いい部分もあるはず!
私もそう思って生きてきましたし、これからもその考えで生きていきます。
逆に「そんな事を言ってる、てめえはどうなんだよ!」って言いたくなる場合もありますしね!(笑)
私も、人から何を言われているか分かりません。
でも、いいんです。悪口をいう人ほど哀しい人と私は思っていますから。
人それぞれ、映画もそれぞれですから。
つまらなさそうな映画でも、一見嫌な感じに見られる人でも、見方を変えれば良さが分かる場合が多いと思います。
こういう広い目で見ることを教えてくれた、淀川長治さん、そして映画。
映画評論家にはなれませんでしたが、映画を見ることで沢山のことを学びました。
映画ってホントにいいですね。(ん?これは淀川さんの言葉じゃないですね!(笑))
では、さいなら!さいなら!さいなら!(笑)

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