2010年12月27日

なかぴーイヴ・リサイタルに行って来ました。















luóbo のお客様でもあり、ご近所さんでもある「なかぴー」こと中西さゆりさんのリサイタルに行って来ました。
12月24日、クリスマス・イヴの日です。
ホールは戸畑の「ウェルとばた」です。
今まではなかぴーのご自宅での「ホームコンサート」は何度かお邪魔してここでも紹介しましたが、今回は本格的にリサイタルです。
5月にこのことを聞いて以来、ず〜〜〜っと楽しみにしていました。
練習もかなり大変だったと思いますが、11月や12月に入ってからは「開き直った!」などと仰ってました。
そう、私たちの仕事でもそうですが、やるだけやったら後はいい意味での「開き直り」が絶対に必要になってくるんですね。
12月に入ってからの彼女は、いつもすっきりした顔でした。開き直りの美しさみたいな感じでした。
そして迎えた当日。
会場も大勢のお客さんで埋まりました。
一曲目はショパンです。
もともとショパン弾きだと仰っていたなかぴーですが、さすがに緊張した様子。
しかも曲が始まって少ししたら、会場で大きな音が!!
何かが倒れた音です。
「誰やぁ〜〜〜〜!!!」(笑)
でも以外や以外、彼女はあまり動じませんでした。
多分普段だったら、弾くのをやめたかも知れないのに淡々と引き続けます。
勿論緊張しているせいで、一曲目は完璧ではありませんでした。
が、あんなに大きな音がしても動じずに弾いている姿には、開き直った凄さすら感じました。
2曲目もショパン、即興曲1番です。
さすがに2曲目はいつも通りのなかぴーです。
流麗で小気味いいショパンがとても素敵でした。
3曲目はベートーベンの「悲愴」です。
これが実に良かった!!
ショパンの悪く言うと可愛いとか華麗とかじゃなく、重たくて心にずっしり来るんです。
目を閉じて聞いていると男の人が弾いているのかと思うくらい、柔らかさを押さえた弾き方で
いらないものをバッサリそぎ落としたような演奏でした。
ベートーベンの悲愴感がひしひしと伝わってくる、とても素晴らしい演奏でした。
休憩を挟んで2部の最初の3曲は小倉少年少女合唱団の伴奏です。
いままで何度か小倉少年少女合唱団を聞いたのですが、民謡やらを歌うちょっと退屈な合唱団という認識でした。
が、今夜は違います。ミサ曲が3曲です。クリスマスイヴにピッタリでした。
これはなかぴーが選曲をしたそうです。小倉少年少女合唱団を見直しました。(笑)
合唱団に合わせた伴奏もさすがです。
この3曲が終わったとき、初めてなかぴーが笑顔でお辞儀してました。
その笑顔の素敵だったこと!!
次はまたソロで、ショパンの子守歌です。
優しい優しいタッチでピアノを弾き、ピアノからこぼれ出す細かい音達が会場を包み込みます。
息が止まるほど美しい演奏でした。
そして最後は、やはりショパンの幻想ポロネーズ7番。
この曲はショパンの晩年の作です。若いときのショパンとはまるで違っていて、とても重たい曲です。
2曲目のベートーベンの悲愴と同じように、ただピアノを弾くだけでは聞き手を満足させません。
音と同時に精神的な何かを伝えないと、聞き手は感動出来ません。
なかぴーの演奏は先ほども書いたように、今回は男っぽく感じるんです。
(ひょっとして、ペダルの使い方とかも関係あるのでしょうか?)
軽めのショパンより、こういう晩年のショパンやベートーベンはとても合っていると思いました。
今回のリサイタルで私が感じたのは、なかぴーの「男っぽさ」です。(笑)
それがとてもいい方向に感じられて、2曲目のベートーベンと最後のショパンには圧倒されました。
胸がつまるような、とてもいい演奏でした。

アンコールに答えてピアノに向かって弾き始めたとき、涙が出そうになりました。
ドビュッシーの「月の光」です。
以前ホームコンサートでなかぴーの「月の光」を聞いて以来、「なかぴーの月の光」が大好きになったんです。
指先からこぼれるような優しい月の光が、ゆっくりと私の心の中に入ってくるんです。
なかぴーのリサイタルがあります!!とここで告知した時、「アンコールで月の光を弾いて!」と書きました。
後で聞いたのですが、なかぴーは私の願いで弾いた訳ではなかったようです・・・・(笑)
でも、弾き始めた瞬間に「あっ!これ serai が好きな曲だ!」と思ってくれたそうです。
本当に、本当に素敵なリサイタルでした。
今回ピアノはスタンウェイではなくカワイを使ったのですが、小気味いい音がとてもなかぴーに合っていました。
多分、調律もなかぴーにとても合っていたのではないでしょうか?
すべてにおいて、今回のリサイタルは素晴らしいリサイタルでした。
ということは・・・・・
次はもっと上を狙わなければならないので、大変ですよぉ・・・・(笑)
こちらは次回のリサイタルを、お気楽に首をながぁ〜〜くして待ちましょう!!(笑)
リサイタルが終わって車で帰る途中、月を探しました。
が、出ていません。今日は月が出ていないんだぁ・・・
と思った瞬間、平尾台の頂上、吹き上げ峠で雲の切れ間から月がほんの一瞬でました。
優しい月の光です。
「なかぴーの月の光」が、心の中で蘇りました。











坂口さんご夫妻、kunibouさんと記念撮影です。
約1名、存じ上げない方がいらっしゃいますが・・・・(笑)

3 件のコメント:

  1. クリスマスイブに、コンサートなんて、なんて素敵なんでしょうね!すごいな〜!
    残念ながら、伺うことは出来ませんでしたが、写真とコメントを見て、想像しております。
    またのチャンスを狙いましょう!

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  2. なかピーさんが芸能人のようでした。
    この写真ではまるでアイドルさながらの様子!
    曲も素晴らしかったけれど、演奏も素晴らしかったです。
    すてきなイブになりました。
      ゆみゆみ

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  3. 先日、なかぴーさんのお宅へお邪魔させて頂き、有り難うございました!
    その時に、このコンサートのお話をいろいろ伺って、
    その後にもう一度このエントリーを読み直してみると、ほんとにコンサートを聴いたかの様に?思えてきました(笑)。
    なんだか、強力なプロデューサーがお二人、腕をならして?(笑)、待ち構えていらっしゃるようです。
    今後のますますのご活躍をお祈り致します!
    演奏を楽しんでいるなかピーさんが、目に浮かびます!

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