今日の午前中、のっそりと兄がやってきて「今日は、かにみそがあるぞ!」と一言。
ん?かにみそ?なんじゃ?そりゃ?
ってんで倉庫に行ってみたら、もうすでに調理中。
そういえば、数年前にも食べたことがあるなあ・・・・・
で、その作り方。
まずはカニ。ツガニという名前の川ガニです。
獲れたところは国東半島の大分空港近くの河口だそう・・・・
実は昨日そのカニを持ってきて下さる方が来ていて、兄が「今年は、かにみそまだやなあ・・・・」
なんぞ言ったものだから、早速獲ってきたらしいんです。
っつうことは、きのうの夕方にその場所に行って仕掛けてきて、今日獲りに行った?
まあ・・・・わざわざ・・・・・国東半島まで・・・・・(笑)
で、そのツガニの甲羅をはずします。甲羅は使いません。
残った身と足を石臼に入れて、細かく砕きます。
そこに味噌を入れて、またまた細かく砕きます。
そこに水を入れて薄めて、ざるで漉します。
(この時漉したものは、まるで泥水のような色です。ホントに食えるんかいな?(笑))
漉したものをカニのミソ等と一緒に鍋に入れて、火にかけます。
沸騰してきてしばらくすると、すりつぶしたカニの身がふわふわと浮いてきて固まってきます。
それと同時に濁っていた泥水のようなおつゆが、す〜〜〜っと透明になっていきます。
すこし煮れば出来上がりです。
ざるで漉して残ったツガニの粉々状態のものも、二次利用します。
ざるごと鍋に入れて水を足し、暫く煮るとツガニの美味しいおだしが出来ます。
それを洗ったお米に水の代わりに入れお塩で味付けして、ご飯を炊きます。
この時ガス釜ではなく、電気釜じゃないといけないそうです。
ガス釜でやるとお米が煮えないし、焦げ付くだけだそうです。
で、今日のランチはツガニの「かにみそ」と「カニご飯」でした。
カニの香りがむせるくらいにする「かにみそ」と、ふんわりカニの香りのする「カニご飯」
美味しい美味しいランチでした。
具など一切入れない、素朴なカニの利用法。
カニの身を食べるのではなく、食べられそうにないちいさなカニを利用した郷土料理。
兄の話だと、私の父方の祖母は作っていたそうです。
でも、兄も姉も作り方は知りませんでした。
今回作って頂いた方(ツガニを捕まえてきてくれた方)は、宮崎の出身だそうです。
九州の広い範囲で食べられていたのではないかと、想像がつきます。
こんな手間暇かかる郷土料理。
今では作る人も殆どいないと思います。
私たちの周りにはお金さえ出せば、簡単に美味しいものが手に入ります。
豪華なフランス料理やお懐石料理などは、どこででも食べることが出来ます。
でも、こんな食べることの出来なくなった郷土料理を頂けた今日は、本当に贅沢な気持ちになりました。
明日から四国行脚です。(笑)
見つからないかもしれないけど、こんな贅沢なお料理が食べたいと思います。
私が行ったときは、すでにツガニも甲羅をはがされていました。
大きいもので、甲羅の大きさが7〜8cくらいです。
石臼に入れて、餅つきの時の杵でつぶしました。
もう、お味噌も入っています。
これに水を足して、ざるで漉します。
それを火にかけて、煮立ったら少し煮ます。
この状態は沸騰する寸前です。
漉したカニから、出汁を取ります。
ざるごと鍋に入れると、後が楽ですね。
出来上がった、ほっかほかのカニご飯です。
ほんのりカニの香りがします。
色も少し黄色くなります。
こちらが出来上がった「かにみそ」。
「かにみそ」という名前はカニと味噌を合わせたネーミングなんでしょうか?
カニのミソとは違うような・・・・・・
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