ワインの楽しみ方

下のエントリーで書いた、鎌倉のお店を紹介します。

「めっちゃ、素敵なお店へ行きました。」と書きました。
鎌倉の街中からちょっと外れた所に、長谷観音があります。
そこよりも手前ですが、表通りから細い路地に入って数十メートル。
こんな所にお店があるの？って所です。
一般民家を改築したみたいで、お庭を通って入るエントランスもとてもオシャレです。
お店自体はとてもこぢんまりとしていて、テーブル数も３つか４つくらいです。
料理はイタ飯風あり、フレンチ風ありです。
もともとワインバーらしいので、ワインに関してはそれなりに自信があるようでした。
最初にオードブルをちょこっと頼んだのですが、お店の方も「この料理にはこれがいいです」とか教えてくれます。
私は白ワインが嫌いな訳ではありません。おいしい白ワインもあります。
シャブリの白なんて、辛口でとても美味しいと思います。
が、私は複雑な味を持つ赤ワインがやはり好きなのです。
で、私は「白はいらないです」と伝えました。
そしたら彼は「そういう人に是非飲んでもらいたい白があるんですけどねえ・・・・」と。
あのぉ・・・・白はいらないって言ってるんですけどぉ・・・・
ちょっとクラッっときて、「10万円のシャブリを、タダで飲ませてやると言われてもいらないんですけど・・・」
そう答えました。（笑）
で、最初に持ってきたワインです。彼が勝手にこの料理に合うと思って持ってきた赤です。
軽すぎ！です。ブルゴーニュ系のフルーティタイプの赤です。
もっと重たいワインが欲しいのに、それがなくなるまでは飲まなくてはなりません。
お金を払うのは、お客なのに・・・・・
結局3本開けましたが、最後のワインが一番私は気に入りました。
料理は美味しいです。
でも、あのワインの押しつけがましさは「ざけんな！」の世界です。
「そういう人に是非飲んでもらいたい・・・・」なんて言いぐさは、お客に対して失礼千万！
チキンが嫌いだって言ってるのに、「そういう人に是非食べて頂きたいチキンです」なんてお店あります？
余計なお世話です！！（笑）
kazuko女史に連れて行っていただいたお店だし、kazuko女史のお気に入りのお店でもあったので
我慢をしましたが、もし私が自分で行ったなら多分途中でお店を出たと思います。（笑）
ワインはお酒です。たかがワインです。沢山の種類があります。
ブルゴーニュタイプが飲みたいときもあります。ボルドー系の重たいワインを飲みたいときもあります。
「料理がこれだから、このワイン」と言って飲むようなものではないと私は思っています。
フランスのシャトーの持ち主が自分ちでご飯を食べるときに、食事に合わせて他のシャトーのワインを飲むでしょうか？
多分どんなに優れたワインを作っているシャトーでもそんな事はしないと思います。
自分ちのワインを、最初から最後まで飲んでいるでしょう。
まあ自分ちのワインでもいろんな物があるとは思いますが・・・・・
昔は魚料理には白、お肉には赤というスタイルがありましたが、これも今ではありません。
今自分が飲みたいワインを飲む。それがワインの、そして料理の楽しみ方だと私は思います。
飲みたくもないワインを出されたら、たとえ料理が美味しくても意味がありません。

私は料理を美味しく感じたりする一番の理由は、「サービス」だと思っています。
多少まずい料理でも気持ちの良いサービスで出迎えてもらって、それなりの料金なら私は大満足です。
高いお金を出して、それなりの料理で客に対して高飛車になっていたら、それは最低のお店だと思います。

鎌倉に住んでいたときに「丸山亭」というフレンチレストランによく行きました。
そこのチーフのウェイターがとてもワインに詳しくて、ワインの楽しみ方を沢山教えていただきました。
ある時彼が、「これ、おいしいですよ！」といって持ってきてくれたワインがありました。
彼が言うのなら間違いない！と思って勿論注文しました。
（その時はまだワインの事を、よく知らなかったって事もあります。）
コルクを開けてテイスティングするときに彼が突然、「すみません、ちょっと待ってください！」と言いました。
そして彼がテイスティングをしました。で、彼はそのワインを引っ込めたのです。
これはお客様にお出しできない！と思ったそうです。
美味しいはずのワインをお客様に注いで、色を見て「あれ？これちょっとヘン！」って思ったそうです。
その時私は「ちょっと待って！何が悪いのか教えて！」といって、そのまずいワインを持ってきてもらいました。
そして同じワインも持ってきてくれました。（ボトルによって違うんです）
飲み比べながら、彼は丁寧にそのワインの悪さを教えてくれました。
私は飲み比べれば分かるのですが、もしそうじゃなかったら分からなかったと思います。

先ほどのお店の1本目のワインの時、私はウェイターに「これは好きじゃない」と言いました。
それでも飲ませるんです。
何のためのテイスティングですか？「気に入らなかろうが開けたんだから、このまま飲めよ！」って事ですか？
お客がちょっと重ためで辛口の赤が飲みたいと言えば、これは如何でしょうか？とワインを数本持ってきて
お客に選ばせて、コルクを開けるのなら分かりますが・・・・

さてさて、タイトルのワインの楽しみ方です。
自分の好きなワインを頂く。それしかありませんね。
お店の人に勧められて美味しいワインを楽しむ事も出来ますが、
これは高飛車じゃないお店を選ばなくてはなりませんね。（笑）
軽くてフルーティーなワインがお好みならブルゴーニュタイプ。ボージョレーが騒がれますね。
ヌーボーとか何とか言って、元は数百円のワインを数千円で飲んでる人の多いこと！（笑）
でも、好きならそれはそれでいいでしょう。
いろんな要素が複雑にからまったワインなら、ボルドー系。
最近はチリや、南アフリカのワインも美味しくなりました。
やめた方がいいのは、アメリカやオーストラリアのワイン。
勿論高いお金を出せばそれなりのワインがあるとは思いますが、私は美味しいと思ったことはありません。
ドイツのワインは白が殆どで、甘いワインが多いのでそういうのがお好きな方はどうぞ。
スペインのワインは当たり外れが多いように思います。（値段に関係なく）
イタリアもそれなりに美味しいワインがあります。
ただ、イタリアの安いワインは美味しくない場合が殆どです。
フランスのワインだと、安くても美味しいものがあります。
重たいか軽いか？フルーティーか、複雑か？白か赤か・・・・・
どうぞ皆さんご自分でお好きなワインの味を見つけて、高飛車なお店をギャフンと言わせましょう！（笑）
決して高いワインが美味しいとは限りません。
自分の口に合っているワインが美味しいんですよね。

kazuko女史・・・・・
このエントリーをもしご覧になったら、すんまっせんです。
折角お好きなお店をご紹介頂いたにも関わらず、文句をいってしまって。
でも、やっぱ本来美味しいものを頂くときには楽しく頂きたいですよね。
最後の方ではあのマスター？も口を出さなくなりましたが、最初のあの高飛車なイメージが強くて・・・・
でも、料理は美味しかったです。
又行きたいお店ではありません。（彼が「改心」すれば別ですが、ああいう性格の人は治らない。（笑））
次回はもっといいお店を紹介して下さいね！（笑）


ホントに素敵なエントランスです。入っていくときは、もの凄い期待したんですけどねえ・・・・


手前はパテです。向こうはサラミ。パテは特に美味しかった！のに・・・・（笑）