2008年10月30日

石川県ってどこよ?part1

ちょっと前のエントリーで、鶴来町のことを少し書きました。
で思ったこと。
そだっ!そんなに鶴来町が好きならちょっと振り返って書いてみよう・・・・・

で、タイトルは「石川県ってどこよ?」(笑)
実は皆さんも多分そうだと思いますが、兼六園ってご存じですよね?
能登もご存じですよね?
でも、意外と知られていないのが石川県なんですね。
兼六園も能登も聞いたことがあるし行ってみたいけど、どこにあるんだっけ?何県?
というのが、大半の意見です。
そう、石川県は陸の孤島なんですね。
東京から行くと、新潟周りでも京都周りでも同じくらい遠いんです。
飛行機だと東京からポンッ!と、ひとっ飛びなんですけどね。
で、石川県をこの際皆さんに知っていただこうと・・・・

第一回目です。まずは住んでいた鶴来町の事です。
鶴来町は石川県の南にあります。
金沢市内からわずか30分くらいの所です。
歴史は古く、例えば秋のお祭りの「ほうらい祭り」は800年の歴史があります。
鶴来と言う地名も、加賀藩の刃物を造る所で「剣」の字を入れるとマズイので鶴がくる鶴来になったそうです。
実際、鶴は来ません。(笑)
昭和45年頃から、鶴来町のもっと山の方でダムの建築がありました。
現在の手取川ダムです。
当時はダムの工事関係者で、街は大賑わいだったそうです。
それこそ街娼もいたそうです。
それともう一つが古くからの白山信仰の麓町ということで、
全国の白山神社の大元締めである「白山比め神社」もあります。
この神社はお正月ともなると、石川県のあちこちから参拝客が来て大賑わいです。
そういうのが重なって、田舎町のわりには大勢の人が行き来しました。
多分そのおかげだと思いますが、鶴来町の人たちは舌が肥えています。
いろいろな人たちが入り交じり、まずい食べ物を出すとつぶれるお店とかあったと思います。
今現在残っている食べ物屋さんは、ホントに美味しいお店ばかりです。
新しく鶴来の人がお店を出しても、やはり美味しいお店になります。
そんな中、私がよく通っていたのは焼き肉の「深山」さんです。
掘りごたつ式のカウンターで食べるお肉は近江牛。(メニューには時価・・・(怖!))
放っておくと霜降りのお肉の脂の部分が溶けてきて、何もつけなくても甘い香りのするお肉でした。
こんなに美味しい焼き肉屋さんには、それ以前にも以降にも行ったことはありません。
そして面白いのが時々メニューに載る「さわらのお刺身」。
これが真っ白なんです。
まるでロウソクで出来たディスプレイ用の刺身みたいでしたが、
食べるとしゃきしゃきしていてそれでもって脂がのっていて
本当に美味しいさわらでした。このさわらは金沢でも食べたことのないものでした。
そんな美味しい焼き肉屋さんが、こんな田舎町にあるんです。
ダムが出来た後、すっかり街は衰退して行き交う人もめっきり少なくなりました。
でも、味は残っています。
以前も書きましたが「食の発達しているところは、文化も発達している」と。
鶴来には文化的なものは殆どありません。
が、昔から住んでいる人々の気持ちの中にきっと文化が宿っていると思います。
なぜなら、味がすたれないから・・・・・
大好きな街です。


ほうらい祭りの時に、道路に面している商家が飾る獅子頭です。
獅子頭を作る工房が鶴来には数件あって、日本の獅子頭は殆どこの鶴来で作られているそうです。
このお店は多分造り酒屋さんだったと思います。夜見るとホントにきれいです。


ここも造り酒屋で「菊姫」が有名です。


獅子舞です。普通の獅子舞とは違い獅子を退治するんです。これは戦国の世に戦う技術を養う為に始まったそうです。
おおっぴらに剣の練習をするとマズイので、こういう形になったそうです。
昼間は子供が、夜は大人が舞います。大人の獅子舞は本当にカッコイイんですよ。
獅子の体は後の軽トラにつながっています。大きな大きな獅子です。
で、その軽トラの中で女の子達が三味線や、笛を吹いています。
これも各町内から出るので、ほうらい祭りの時はあちこちでこの獅子舞が見られます。


大きな山車も出ます。各町内で毎年作り替えています。普段は若者が少ない鶴来ですが、
この時期は帰ってきてこの山車作りをするそうです。それを手伝わないとほうらい祭りには出られません。
そして面白いのは全員男なのですが、女装をしています。着物が派手でしょう?ちゃんと化粧もしています。
これも隠れ蓑の一つらしいです。

3 件のコメント:

  1. 是非一度いってみたいです。
    今まで、旅といえば、ショッピング、グルメ、エステと流行のごとく、ハマっていましたが、田舎の風情も良いものですね。とても落ち着ける内容でした。

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  2. 鶴の来ない鶴来町(笑)。
    でも石川県の中でも、鶴来町は、ずいぶん文化的にレベルが高い町だと思いますね。昔からの造り酒屋も沢山あって、古い町並みものこっているし、確かに食べ物はおいしいですよね。
    獅子舞は、今でも各地域に残っていて、男の子は小学生になると、祭りの前1ヶ月くらいは、毎晩「棒振りの練習」に忙しくなります。当日は、獅子舞の軍団が、各家庭を回り、寸志を頂いて、青壮年団が勢いのある「口上」を読み上げた後に、家の前で木刀を振って獅子を退治する舞を踊ります。そういえば、子供たちもみんな派手な着物を着てお化粧をしていますね。
    もともとの理由などは、あまり意識していないようですが(笑)、そういうしきたりが、受け継がれているということですね。

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  3. >ゆみゆみさん!
    >>是非一度いってみたいです。
    金沢ツアー組みます!(笑)

    >>田舎の風情も良いものですね。とても落ち着ける内容でした。
    私が旅行に出て一番に行くところは、市場やマーケットです。(笑)
    それはその土地の生活や文化が見えるからです。
    いろんな土地のいろんな文化。楽しいですよぉ!!

    >keiko
    >>鶴来町は、ずいぶん文化的にレベルが高い町だと思いますね。
    たまたま住んだ街だったけど、 serai にとっては一生涯忘れることが出来ない街です。

    >>昔からの造り酒屋も沢山あって、古い町並みものこっているし、確かに食べ物はおいしいですよね。
    だよね。いつも一緒に食べに行ったけど、どこも美味しかった!レベルが高いよね?

    >>もともとの理由などは、あまり意識していないようですが(笑)、
    そういうしきたりが、受け継がれているということですね。
    そう!文化ってそういうところに受け継がれていくと思います。
    残そうと思って残すものではないと思います。人々の心の中に文化は宿ると思っています。

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